先日は久しぶりの実家にほっとしました。農家のお家で教えてもらって作った麦味噌のお土産、喜んでもらえて、ほんまよかったです。
久しぶりに実家に帰って思ったことは、やっぱり家の、おかんの作るごはんが一番うまいということです。僕が働いとる厨房の職人さんたちに比べたら、そらおかんの作るもんは粗末なもんやし、手抜きやけど、「久しぶりに帰ってきた息子のために」と、特別でもなんでもない、いっつも食うとったもんを、いつもの食器に、いつものテーブルで食わしてくれる、それがなんや心にしみるくらいうまかったです。
そうそう、実家に帰った二日目のことをおかんに謝らんといけません。夕方前におやじと出かけて、なかなか帰らなかったことがあったやろ?飯時になっても帰ってこんくて、おかんは「ごはん用意して待ってるのに!」と怒って電話してきました。実はあの日、おやじとな、結婚記念日のプレゼントを買いに行ってたんや。
突然おやじが「ちょっと付き合ってくれ」言うて、何かと思たら、顔赤くして、
「結婚記念日のお母さんへのプレゼント、一緒に選んでくれ」って。
あんなおやじ初めて見たし、おやじと一緒にプレゼント選ぶいうんも初めてのことで、お互いなんや照れくさかったけど、嬉しかった。資金もぜんぜんのうて、男二人じゃなかなか決まらんで、結局最後にはまゆみ(僕の妹)にも協力してもろて、洋服を買いました。もうおやじからもろて、着てみましたか?
ちょっと遅なったけど、僕からも、「結婚26年、おめでとう。」
大阪から島に帰ってきたら、春頃に結婚式の予約が入ったぞ!!と支配人が嬉しそうにおっしゃってました。結婚式の予約が入るなんて、もう何年ぶりかのことらしく、準備が大変やろうけど、めでたいことで、ありがたいことです。僕も早く一人前になって、ここで嫁さんもろて、おやじとおかんを安心させたいと、その話を聞いて思いました。
昔、瀬戸内海の島からお嫁さんが嫁いでいくときは、小舟で嫁いでいったそうです。「瀬戸の花嫁」いうて、歌にもなったそうです。その歌を、このあいだ近所のおばさんが歌って教えてくれました。最近の歌みたいに派手なもんでないけど、島の海と風にはとても合う、優しくて哀愁の漂う歌で、なんや気に入ってときどき口ずさんでます。つぎに帰るときは、「瀬戸の花嫁」をお土産に帰るかもしれへんよ。
早々