小豆島ふるさと村では毎年多くの方々にカヤック体験・ヨット体験に参加していただいております。
この度小豆島ふるさと村の事業の一環としておりますB&G池田海洋クラブより「帆船研修」として2月1日〜6日の6日間にわたり体験航海をしてきました。
今回は神戸〜鹿児島の航路でした。
乗船させて頂く船は日本を代表する帆船「海王丸」です。
今回の研修でたくさん勉強させていただきました。
島国の日本には海運業は不可欠です。今まで海運業が日本に貢献してきた規模は計り知れないでしょう。これからも日本には海運業は不可欠です。そんな日本の未来を背負って行く若者を育てる実習船が「日本丸」「海王丸」「大成丸」「銀河丸」「青雲丸」です。各学校から集まる実習生はこの5隻により経験・知識・技術・協調性・責任感等を学び日本はもちろん海外でもまさに荒波にもまれて活躍するそうです。
海王丸は海の貴婦人と呼ばれるほどの美観と品位を兼ね揃えており日本の将来を担う若き船員を育てる商船学校の実習船です。
2月1日 我々B&Gからの研修生も乗船して盛大なセレモニーの中神戸第1突堤を出港致しました。
ちなみに実習生は東京から乗船しておりこの時すでに約1ヶ月だそうです。
出港していきなり度肝を抜かれたのがこのセレモニーに応えるべく行われた「登しょう礼」です。航海科の実習生が高さ約50メートルのマストに登りヤードと呼ばれる横棒に渡り、見送りの関係者に帽子を取り「ごきげんよう」と三回にわたり大きな声でさけびました。これには私も鳥肌が立つほど感激しました。
この登しょう礼の「ごきげんよう」には「また必ずこの港に帰ってくるぞ」とか家族に対して「行ってきます」など様々な想いが詰まっていたのでしょう。
周囲は全て水平線しか見えない中での太平洋で見る夕日は圧巻です。
船上生活は初めて見る事・初めて体験する事の連続でした。
驚きの連続の中で特に実習生には感心しました。昼夜を問わず勉強する実習生・船酔いの私を気遣ってくれる実習生・気さくに喋りかけてくれる実習生・学校や歳や職業は違えど同じ仲間として接して頂きました。今の不景気で世知辛い世の中でもこれだけ人間の出来た若者がたくさんいることを知り日本の将来は大丈夫と確信しました。また船長・機関長を始め乗組員各位の徹底した安全管理と指導方針にも得るものがたくさんあり、これだけの信頼関係を築く礎を学ばさせて頂きました。海王丸を走らせるには帆走(帆を張り風の力が推進力)と機走(エンジンが推進力)の2つの方法がありますがこの信頼関係こそが絆を生み帆船「海王丸」が進む3つ目の推進力だと思います。
体験の全てをここで書ききれませんがこの体験航海で得た知識や体験をふるさと村の体験教室で子供達に伝えていきたいと思います。
たった6日間でしたが陸上で生活していた私には6ヶ月にも感じる事ができるほど中身の濃い研修になり、船長・機関長・専任教官を始め乗組員各位と98人の実習生には無事に航海を終える事を祈願致しますと共にお礼申し上げます。
尚、この海王丸での体験航海は一般の方も参加できるそうなので是非皆様も参加してみてはいかがでしょうか?
written by (j-s)